原子軌道の角部分に関する新しい可視化方法の研究

時田 澄男, 木戸 冬子, 杉山 孝雄, 細矢 治夫


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1 序論

原子軌道がどのような関数であるかを直感的に表現するために, 可視化が行われる.原子軌道の可視化は, 角部分のみの方が動径部分を含むより計算が容易であるため, 初期の量子化学[1, 2]や物理化学[3]の教科書などで用いられていた.コンピュータ技術の発達により動径部分を含む計算も容易に行えるようになったため, 最近では動径部分を含む数式の可視化が一般的である.しかしながら, 本文中で述べるような角部分の重要な性質から, 現在でも使用される例が少なくない[4 - 23].また, 角部分の特徴に着目し, グラフ理論的に解析した研究も近年報告されている[24].
著者の一人細矢は, 非対称なパスカルの三角形を用いて, 2次元から4次元以上を含むn次元の原子軌道の数式を, 角部分の数式と動径部分(rのべき乗)の積で報告している[25].われわれは, この4次元以上の原子軌道について, 角部分の数式を可視化するための基礎として, AVS [26]の等値曲面表示技術を用いた新しい方法について検討したので報告する.

2 ハードウェアとソフトウェア

2. 1 ハードウェア

本研究では, AVSの動作環境としてシリコングラフィックス社のEGWS (Engineering Graphic WorkStation)であるIRIS INDIGO R4000 XS24Zを使用し, データファイルの作成や画像データの変換はDOS/V機と呼ばれるPersonal Computer (Pentium MMX 233 MHz, Memory 96 Mbytes)でWindows 98上で行った.ただし, AVSは, Personal Computerでも動作可能になっており, 一部の作業はここで行った.

2. 2 可視化ソフトウェア

極座標表示の数式を可視化するソフトウェアとしては, Mathematica [27, 28]やMaple V[29] が知られている.しかし, これらの数式処理ソフトウェアには4次元以上の数式を極座標で可視化する機能が無いため, 4次元以上の原子軌道について角部分の数式を可視化するという目的には適さない.
われわれは, 原子軌道の可視化にこれまでの研究[30]で使用していたAVSの等値曲面表示技術で角部分を表示する事が可能かどうかを検討した.

2. 3 フィールドデータの作成

AVS で等値曲面を表示するために, フィールドデータ[31]と呼ばれるデータファイルを用いた[32].フィールドデータは, 拡張子が“.fld”で表されるデータ構造を定義するフィールドファイルと実際のデータが格納されたデータファイルで構成される.データファイルは, フィールドファイル内で「file =」として指定されるファイルに記述される.データファイルは, ASCII と Binary 両方の形式が利用可能だが, 本研究では, データのチェックが容易なASCIIを選択した.ASCIIの場合, Binaryと比較してデータサイズが大きくなるが, 本研究で使用した40×40×40格子のデータの場合, 約800 Kbytesとフロッピィディスク1枚に納まる大きさになった.Table 1に本研究で使用したフィールドファイルを示す.
また, 角部分を表示するためのデータファイル作成にあたっては, LSI C-86 [33]を使用して, 軌道別に出力用プログラムを作成した.このプログラムは, 格子数, 最大値, 最小値, 出力ファイル名をパラメータとして与えることにより, 任意のサイズのデータファイルが作成できる.

Table 1. Field data for AVS

#AVS field file #
#this is a header file for a field to be
#used in conjunction with the build a field module of AVS
#
ndim = 3
dim1 = 40
dim2 = 40
dim3 = 40
nspace = 3
veclen = 1
data = float
field = uniform
file = /usr/AVS/A_work/ang_s.dat filetype = ascii

  1. 「#AVS field file #」は, AVS のフィールドファイルであることを宣言する.構造が格子であるデータファイルには、必ず1行目にこの固定宣言文が必要である.また, 2行目以降で#ではじまる行は, 全てコメント行として無視される.
  2. 「ndim」は, 計算空間での次元数
  3. 「dim1」は, x方向の格子数
  4. 「dim2」は, y方向の格子数
  5. 「dim3」は, z方向の格子数
  6. 「nspace」は, 計算空間に対応する物理空間の次元数を定義する.例えば, 格子点の座標値をx, yの2次元座標で定義するときは「nspace = 2」となるが, x, y, zの3次元座標で定義するときは「nspace = 3」となる.
  7. 「veclen」は, 格子点に存在するデータ成分の数
  8. 「data」は, データの型で, この場合は浮動小数点 (float)
  9. 「field」は, 物理空間にマッピングする時の座標情報を定義する.「uniform」は等間隔の直交格子を示し, 通常は座標値を持たない.
  10. 「file」以下には, 格子点上のデータを記述したデータファイルの名前をディレクトリ名とともに記述する.
  11. 「filetype」には, データファイルの形式(asciiまたはbinary)を指定する.

2. 4 ネットワークの作成

AVSでは, データの入力から画像表示までのデータの流れを, 長方形で示すモジュールと呼ばれる処理とそれらを結ぶ線からなるネットワークで表現する.ネットワークの作成には, ネットワークエディタを用いた.Figure 1に本研究で使用したネットワークを示す.


Figure 1. Network for AVS.

Figure 1の各モジュールの意味は以下の通りである.

  1. [read field]モジュールは, フィールドファイルからフィールドデータを読み込む.
  2. 読み込んだデータは, 関数値が正または負の等値曲面 [isosurface]と関数値が0の等値曲面を3種の異なる色で表現した.
  3. [generate colormap], [color range], [field legend]で, 等値曲面の色とデータの範囲を設定する.
  4. [geometry viewer]は, [isosurface]などで生成された, 形状, 色, 位置情報から成るGeometry dataに対して, 等値曲面を照らすライトの色や数, レンダリング(陰影づけ)の方法, 背景色や遠近感などのカメラ効果等の情報を付加して3次元の可視化表示画面を生成する.本研究ではこの機能を用いて, 表示に立体感を持たせている.

2. 5 画像データの保存

AVSで出力された画像データは, XWD (X Window Dump)コマンドで xwd形式 [34]で保存し, さらにPersonal Computerで汎用的に使用が可能なように, RASTRN [35]を用いてjpeg形式 [36]に変換した.

3 方法および結果

水素原子の電子の状態はSchrodingerの波動方程式で表される.この方程式を原子核を原点とする極座標(r, q, j)を用いて解く事により, 主量子数n, 方位量子数l, 磁気量子数mによって規定される波動関数 cn, l, mが得られる.この波動関数cは原子軌道と呼ばれる[37].自然数に限定される整数nは, エネルギー順位E1, E2,..., En,...を定める量子数である.原子軌道には, 節面(nodal plane, 原子軌道の符号がその両側で変化する面)があり, その数はn-1である.原子軌道は, 原子核(原点)からの距離rのみの関数である動径部分Rn, l(r)と角部分Ql,m(q)Fm(j)の積で表される(式(1)).

式(1)の右辺のQl,m(q)Fm(j)は, 角度(q, j) のみに依存する.これを球面調和関数Yl,m(q, j)として式(2)のように表す.Yl,mすなわちQl,m(q)Fm(j)を波動関数の角部分という.

角部分の節面の数はlに等しい.
一般に極座標(r, q, j)において, qに一定値を与えると円錐状の曲面が定まる.さらにjに一定値を与えれば, ひとつの方向ベクトルOPが定まる(Figure 2).水素原子の原子軌道の角部分表示とは, この動径ベクトル上の点Pと原点Oの距離r (q, j)が式(2)の関数Yl,m(q, j)の絶対値に等しくなる点の集まりと定義される[3].

式(2)において,

である[11].また, デカルト座標と極座標の関係は, 式(6), (7), (8)となる.

Figure 3のベクトルOPの方向にある任意の点Sのデカルト座標をx, y, zとし, 点S (x, y, z)と原点Oの距離を r (x, y, z)で表す.いま, 関数

を仮定すると, Figure 3においてOSOPの場合は,

となり, 一方, OSOPの場合の場合は,

となるのは自明である.
r (x, y, z) が式(3)のr(q, j)と一致する点は,

となる.
したがって, 式(2)の条件を満たす点をすべての q, jに対してプロットすることは, 式(9)の値をすべてのx, y, z に対して求めて, 等値曲面を描くことと等価になる.ただし, r =0では値が発散するので, 数値計算に関しては0に近い値に置き換える必要がある.
以上から, 式(9)の値を格子点のx, y, zに対して求める手続きで, AVSのフィールドデータを作成し, その等値曲面を描くことで従来の角部分表示と同等に作図が行われることがわかる.
実際の角部分表示では, 式(2)の値が正の時は+, 負の時は−の符号を与えて,+は黄色の面, −は赤色の面として図示した.さらに式(9)=0となる節面を水色の網の面で描くこととした.
以下に, 実際に本方法を用いて作成した角部分表示結果を示すとともに, その結果を考察する.


Figure 2. Relationship between (r, q, j) polar coordinate and vector OP.


Figure 3. Relationship between S(x, y, z) on vector OP and r(x, y, z).

3. 1 Y0,0(q, j)の場合(s軌道)

式(2)より, 式(13)が得られる.

式(13)は, qjによらず一定値となる.すなわちQ0,0(q)とF0(j)の積が一定となり, 球対称の図が書けることが予測できる.式(9)からAVSで可視化すべき式(14)が得られる.

式(14)から, Figure 4のように球対称で節面のない表示が得られる.
s軌道の動径部分を含む表示では, n-1で決まる球形の節面が存在する.しかし, 角部分表示では, l=0であるから, 節面が存在しないことが理解できる.

式(15)は, 式(13)にR1,0(r)を乗じたもの(1s軌道)である.この場合は, nに依存する節面が無い(n-1=0)ので, 角部分の場合と同じ球対称となる.


Figure 4. Angular part of Y0,0(q, j) from the equation(14).

3. 2 Y1,0(q, j), Y1,±1(q, j)の場合(p軌道)

前述したようにs軌道は, 全ての節面が球形である.しかし, p軌道の場合は異なる.

3. 2. 1 Y1,0(q, j)の場合(pz軌道)

式(2)と式(8)より, 式(16)が得られる.

式(16)より, OP1とOP2は, それぞれ式(17), (18) となる.

以上から,∠OP1P2を満足するxz平面上の図形は円である.従って,原点で接する2つの球を重ねた図が得られることが理解できる(Figure 5参照).


Figure 5. Cross section of xz-plane of angular part Y1.0(q, j)(16).

式(9)から, AVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(21)が得られる.

式の右辺には, zしか含まれていないため, z軸方向に広がり原点で接するz軸対称の2つの球となる.節面はz=0のxy平面となる(Figure 6(a)).
式(21)にR2,1(r)を乗じるとの2pz軌道の式(22)が得られる.

この式には, exp項が含まれる.動径部分を含む場合には, このexp項に影響されて, 等値曲面は原点Oで接触しないアレイ型となる.しかし, 式(16)との比較から理解できるように, 節面は同じxy平面となる.また, n=3以上の動径部分を含む式の場合には, nの増加に従って原点を中心に描かれる球形節面が1ずつ増え, 等値曲面が分割される.

3. 2. 2 Y1,±1(q, j)の場合(px軌道, py軌道)

波動関数の角部分(球面調和関数)は, m≠0の場合, 複素関数となる.この場合には, Yl,m(q, j)とYl,-m(q, j)の2つの関数から一次結合により, 等価な実数値を持つ関数Yl,m+(q, j)(式(23))とYl,m-(q, j)(式(24))を得て, これらを新たに原子軌道の角部分とする[19].

Y1,±1(q, j)の場合, 式(23), (24)から式(25), (26)が得られる.

式(9), (25)からAVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(27)が得られる.

式(27)から(b)が得られる.式の右辺には, xしか含まれていないため, x方向に広がり原点で接するx軸対称の2つの球となる.節面はx=0のyz平面となる.
式(9), (26)からAVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(28)が得られる.

式(28)から(c)が得られる.式の右辺には, yしか含まれていないため, y方向に広がり原点で接するy軸対称の2つの球となる.節面はy=0のxz平面となる.
(a), 6(b), 6(c)と対応する式とを比較すると, 対称の中心となる軸が異なる以外は, 同じであることがわかる.
式(25)にR2,1(r)を乗じると2px軌道の式(29)が得られる.

式(26)にR2,1(r)を乗じると2py軌道の式(30)が得られる.

式(29), (30)には, exp項が含まれる.動径部分を含む場合には, このexp項に影響されて, 等値曲面は原点Oで接触しないアレイ型となる.しかし, 対応する式の比較から理解できるように, 節面は角部分と同じxz平面またはyz平面になる.また, n=3以上の動径部分を含む式の場合には, nの増加に従って原点を中心に描かれる球形節面が1ずつ増え, 等値曲面が分割される.


Figure 6. Angular part of Yl,m(q, j): (a) Y1,0(q, j) from equation (21); (b) Y1,+1(q, j) from equation (27); (c) Y1,-1(q, j) from equation (28).

3. 3 Y2,0(q, j), Y2,±1(q, j), Y2,±2(q, j)の場合(d軌道)

3. 3. 1 Y2,0(q, j) の場合

式(2)より式(31)が得られる.

さらに, 式(9)からAVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(32)が得られる.

式(31)をAVSの等値曲面技術を用いて可視化すると, 節面が円錐形となるFigure 7(a)が得られる.また, この図は, 3つのlobeが原点Oで接する形となっていることが理解できる.節面の角度は, 式(32)を0とおくことにより, 以下のようにして求められる(q=54.7, q=125.3).

式(31)にR3,2(r)を乗じると3d3z2-r2軌道の式(34)が得られる.

この式は, exp項を含み, 3つのlobeは角部分表示のように原点Oに接触しない.しかし, 式(31)との比較から理解できるように, 節面は角部分と同じになる.また, n=4以上の動径部分を含む式の場合には, nの増加に従って原点を中心に描かれる球形節面が1ずつ増え, 等値曲面が分割される.

3. 3. 2 Y2,±1(q, j), Y2,±2(q, j)の場合

Y2,±1の場合, 式(23), (24)から, 式(35), (36)が得られる.

さらに, 式(9)からAVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(37), (38)が得られる.

Y2,±2(q, j)の場合, 式(23), (24)から, 式(39), (40)が得られる.

さらに, 式(9)からAVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(41), (42)が得られる.

式(37), (38), (41), (42)から, 直交する2つの平面の節面を持ち, 原点Oで接するFigure 7(b), 7(c), 7(d), 7(e)が得られる.


Figure 7. Angular part of Yl,m(q, j): (a) Y2,0(q, j) from equation (32); (b) Y2,+1(q, j) from equation (37); (c) Y2,-1(q, j) from equation (38); (d) Y2,+2(q, j) from equation (41); (e) Y2,-2(q, j) from equation (42).

式(35)にR3,2(r)を乗じると3dxz軌道の式(43)が得られる.

式(36)にR3,2(r)を乗じると3dyz軌道の式(44)が得られる.

式(39)にR3,2(r)を乗じると3dx2-y2軌道の式(45)が得られる.

式(40)にR3,2(r)を乗じると3dxy軌道の式(46)が得られる.

式(43), (44), (45), (46)は, しかし, 対応する式との比較から理解できるように, 節面は角部分と同じ直交する2つの平面になる.また, n=4以上の動径部分を含む式の場合には, nの増加に従って原点を中心に描かれる球形節面が1ずつ増え, 等値曲面が分割される.
以上から, われわれの考案した方法で, 3次元の角部分の表示が得られることがわかった.
また, 可視化結果から, 角部分には波動関数の対称性に関する情報が全て含まれることを, 確認した.

3. 4 4次元原子軌道の可視化

細矢は, 2次元から5次元の原子軌道を角部分と動径部分rのべき乗の積の数式で報告している.われわれは, 前述した新しい可視化方法を,4次元の原子軌道の表示に応用した[25].
3次元と2次元の関係を考える場合, 2次元の物体は3次元の物体について一定の条件を与えたものである.例えば, 3次元の(x, y, zの座標を持つ)の立体にzが一定となるような条件を与えると, xz平面上の断面(2次元)の図を得ることができる.これは, 3次元の物体の射影(3次元の断面としての2次元平面)を見ていることを表す.つまり, 3次元の原子軌道を一定の面で切断すると, その断面(射影)は2次元となる.
式(47)と細矢の3次元の3d3z2-r2軌道の式(48)から角部分の式(49)を得る.

さらに, 式(9)と式(49)からAVSの等値曲面技術を用いて可視化すべき式(50)を得る.

Figure 8に, 式(50)のzが一定という条件下での切断面を示した.この図は,3次元のd3z2-r2軌道の角部分について, 2次元平面上の1つの性質を表している.また, 式(28)との比較から, Figure 7(a)とFigure 8は相似の関係にあり, 同じd軌道の角部分を表していることが理解できる.


Figure 8. Cross section of angular part of 3d3z2-r2 (z=const.).

2次元が3次元の射影であることと同様に, 4次元の射影は3次元である.従って, ある一定条件を与えることにより, その条件下での4次元の断面(立体)を3次元上の立体として見ることが出来る.
いま, 式(51)と4次元のd軌道の式(52)から角部分の式(53)を得る.

さらに, 式(9)と式(53)から, 式(54)を得る.

式(54)にw=0という条件を与え, AVSの等値曲面表示を用いて, xyz座標上の3次元の立体としてこの式を描いた(Figure 9).この図の節面の角度は, 式(53)を0とおくことにより, 以下のようにして求められる(q=60, q=120).

Figure 9は, 4次元のd軌道の角部分について, 3次元上での1つ形をあらわしている.また, この図は, Figure 7(a)で示した3次元のd軌道の1つと位相幾何(topology)的に同じであることが確認できる.しかし, Figure 9Figure 7(a)では, 節面の角度が異なる.この角度の違いは, Figure 9が4次元のd軌道の角部分を3次元上の射影を表示しており, 3次元のd軌道の角部分表示ではないことを示している.


Figure 9. Three-dimensional representation of 4-dimensional atomic orbital (53) under the condition of w=0.

4 結論

われわれの考案した方法を用いることで, 3次元および4次元の角部分の数式を可視化できることを確認できた.本方法は次元の制限を受けないため, 4次元を超える次元の数式も扱えることができるために, 拡張性が高い.

参考文献

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[31] Field Data(構造格子データ)は, AVS でもっとも頻繁に扱われるデータ^イプで, 流体解析などで用いられる差分格子のような規則正しく並んでいるデータに利用する. 各格子点のデータ成分数, 次元数等に特に制限はない.
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[33] LSI C-86は, エル・エス・アイジャパン株式会社が提供する16ビットCクロスコンパイラである. MS-DOS, Windows 95/98, Windows NT またはUNIX上で動作するi8086のソフトウェア開発をサポートする. 本研究では, 「スモールモデルしかコンパイルできない」という制限付のFree Softwareである LSI C-86試食版を使用している. LSI C-86試食版は, 以下の URL より入手できる.
http://www.lsi-j.ab.psiweb.com/freesoft/index.html
[34] XWD (X Window Dump) は, X Window Systemの表示画面を画像ファイルとして保存するためのフォーマットである. 表現可能な色数は2色または256色以上であり, 普通は 256色のデータ構成となる.
[35] RASTRNは, ワークステーションとパソコンの間で画像ファイルの相互交換をする目的で開発されたFree Software である. MS-DOS(Windows 95/98/NT のMS-DOSプロンプトでも動作可能)の環境下で, RAS, BMP, TIFF, GIF, XWD, Q0, JPEG の相互変換ができる. また, 取り扱えるファイルの色解像度は, カラーパレット付きの256色およびフルカラーで, 変換できるファイルのサイズは1280*1024以内である. RASTRNは, 以下の URL より入手できる.
http://www.vector.co.jp/soft/dos/art/se009495.html
[36] JPEG (Joint Photograph Experts Group) は, 静止カラーイメージを圧縮して表示するための形式であり, ISOとCCITTによって標準化されている.
[37] 時田澄男, 目で見る量子化学, 講談社 (1987).


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