演題 |
分子計算支援システムWinmostarの開発 |
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発表者(所属) |
○千田範夫 |
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連絡先 |
〒290-0293 千葉県袖ヶ浦市上泉1280 |
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キーワード |
分子モデリング,分子軌道法,MOPAC,GAMESS |
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開発意図 |
Winmostarは、分子のモデリングから分子軌道計算、計算結果の表示までをWindows上で実現するソフトウェアである。わかりやすく機能的なインターフェイスを目指して作成した。化学教育ソフトあるいは計算化学に初めて取組むためのツールとして使い易く、研究現場で使用する場合でも充分な機能を有している。 |
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環 境 |
適応機種名 |
DOS/V |
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O S 名 |
Windows95/98/NT/2000/XP |
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ソース言語 |
VisualBasic5.0 |
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周辺機器 | |||
流通形態 |
・日本コンピュータ化学会の無償利用ソフトとする |
具 体 的 方 法 |
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http://winmostar.com/ からダウンロード可能 |
1.はじめに
Winmostarは、分子のモデリングから分子軌道計算、計算結果の表示までをWindows上で実現するソフトウェアである。わかりやすく機能的なインターフェイスを目指して作成した。化学教育ソフトあるいは計算化学に初めて取組むためのツールとして使い易く、研究現場で使用する場合でも充分な機能を有している。
WinmostarはインターネットHP(http://winmostar.com/)にフリーで公開されている。
2.開発・動作環境
開発言語:VisualBasic5.0
OS:Windows95,98, NT4.0, 2000,XP
メモリー:32MB以上
HDD:6MB以上
3.機能概要
入出力データ形式:MOPAC、GAMESS、PDB、CAR、MOL、MOLDA等。
表示形式:棒球モデル、空間充填モデル。
分子構築:原子追加、部品追加、部分移動、部分回転、Z-Matrix操作等。
起動プログラム:MOPAC6、MOPAC7(半経験的分子軌道法)、PC-GAMESS(非経験的分子軌道法)、MOLEKEL(分子表示)等。
計算結果表示:最適化構造。分子軌道図(MOPAC)。
4.主な特徴
棒球モデル表示は、簡易的な陰面消去法を用いて高速描画を実現している。
プログラム内部では、Z-Matrix形式の座標を常に保持している。分子構築はZ-Matrixの座標を直接入力することでも可能であるが、Z-Matrixを意識しないで分子表示画面上で操作することも可能である。
MOPACとPC-GAMESSの入力データを出力するだけでなく、起動することも出来る。MOPAC6はWinmostarの配布パッケージに同梱されているので、Winmostarのインストール後直ちに実行可能になる。
5.おわりに
近年のパソコンの性能向上は目覚しく、数年前までは大型計算機や高性能WSを使用していた分子軌道計算が、パソコンでも充分可能になった。しかし、計算化学に初めて興味を持った人がパソコンを所有していたとしても、ソフトの購入・使用方法などで、実際に計算を実行できるようになるまでには大きな壁がある。Winmostarの利用が、この壁を越えるための一助となれば幸いである。