演題 | タンパク質立体構造図示システム | |
発表者 (所属) |
宇野 健,○河島 康之,林 治尚,山名 一成,中野 英彦 (姫路工大,工) |
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連絡先 | 〒671-22 姫路市書写2167 姫路工業大学工学部応用化学科 TEL0792-66-1661 | |
キーワード | ワークステーション、Protein Data Bank、X-Window、分子グラフィックス、VRML | |
開発意図 適用分野 期待効果 特徴など |
昨年発表したワークステーション版Modrast-Pの機能拡張を行うとともに、 他のワークステーションへ移植を行った。さらにVRMLデータへの変換を行うことで機種に依存せず、分子の表示を行うことが可能となった。 | |
環境 | 適応機種名 | X-Windowを備えているWS VRMLビューアを備えているWS、パソコン |
OS 名 | UNIX(日本語Solaris、Hp-ux) Windows95 | |
ソース言語 | C言語 | |
周辺機器 | ||
流通形態 |
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具体的方法
未定 |
我々はワークステーション上で分子の立体構造図示システムを開発している(1)。一昨年,昨年とProtein
Data Bank(以下PDB)のデータに対応した図示システムModrast-P(2)を本研究討論会において発表した。本年度はこのModrast-Pに切断機能を追加し,さらにModrast-Pを他機種の汎用型ワークステーションに移植を行った。また同時にワークステーションでは事実上の標準となっているX-Windowを用いてインターフェイス付けを行った。
さらに近年、開発が活発であるVRMLを用いてWebブラウザ上で分子を表示できるようにModrast-PにPDBデータからVRMLデータへの変換機能を追加した。これらにより分子の表示を機種に依存せず行うことが可能になった。
SunワークステーションからHPワークステーションへModrast-Pを移植するにあたって、特定の機種に依存しないように開発を行った。具体的にはSunではXviewを用いてインターフェイス付けを行っていたが、今回はワークステーション上では事実上の標準となっているX-Windowを用いて行っている。そのため特定のライブラリ等の影響を受けることのないプログラムとなっている。またPDBデータからVRMLデータへの変換機能はSun、HP版のModrast-Pどちらにも追加している。
今回の移植、データの変換機能により特定の機種に依存せず分子の表示を行うことが可能になった。
従来のModrast-Pには一平面での切断のほか、独立した二平面、平行な二平面での切断機能が存在した。今回はさらに円筒による切断を加えた。この機能では円筒によって分子をくりぬくような形での切断が可能である。
またデータの変換機能ではModrast-Pで表示されている分子そのものをVRMLデータに変換する。データ変換後の表示形態には空間充填模型、球棒模型、チューブ模型、いずれかを選択することが可能である。
図1 円筒による切断表示1(フェレドキシン:1fdx)
図2 円筒による切断表示2(フェレドキシン:1fdx)
図1は円筒による切断をフェレドキシン分子に対して行った表示である。また図2は切断面は図1と同様であるが、フェレドキシンのヘテロ原子をその部位だけ切断せずに表示したものである。このようにこの表示形態を用いると分子内部の隠れた部位等を確認するのに有効であると思われる。
図3 フェレドキシン(1fdx)を空間充填模型で表示
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図4 フェレドキシン(1fdx)をチューブ模型で表示1
図3、4はいずれもデータの変換を行った後、VRMLビューワーを用いフェレドキシン分子の表示を行ったものである。図3ではアミノ酸残基毎の色分けになっており、その他にも原子毎、鎖毎の色分けが可能である。
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図5 フェレドキシン(1fdx)をチューブ模型で表示2
図5は図4のチューブ模型とフェレドキシンの有する2つのヘテロアトムを混合表示したものである。このようにModrast-Pでは、混合表示や抜き出し表示など様々な表示形態をサポートしており、データ変換機能を用いることでそのような表示もVRMLデータに変換することが可能となっている。
(1) 中野英彦 「分子グラフィックス」、サイエンスハウス、1987年
(2) 中野英彦他、化学ソフトウェア学会 ‘94研究討論会要旨集、206
中野英彦他、化学ソフトウェア学会 ‘95研究討論会要旨集、207