(Received: March 26, 2001; Accepted for publication: May 7, 2001; Published on Web: June 5, 2001)
二核高スピンコバルト(II)錯体の磁化率解析を行うことができるソフトウェア(名称: MagSaki)を新規に開発した。このソフトは,(1)等方的な正八面体型単核コバルト(II)錯体,(2)(三回軸または四回軸について)軸対称にひずんだ正八面体型単核コバルト(II)錯体,(3)等方的な二核コバルト(II)錯体,(4)軸対称にひずんだ正八面体型二核コバルト(II)錯体,(5)正四面体型で軌道角運動量を考慮しないコバルト(II)錯体の(スピンオンリーの)場合などについて,磁化率や有効磁気モーメントの解析を行うことができる。特に(4)の軸対称の二核コバルト(II)錯体の場合の取り扱いは,我々が開発したもので,多くの方がこの方法を使えるようにという目的で開発した。
キーワード: Magnetism, High-spin cobalt(II), Axial symmetry, Exchange Coupling, MagSaki