一次元ポリマーのエネルギーバンド計算における並列処理(2)

寺前 裕之

ATR環境適応通信研究所, 〒619-0288 京都府相楽郡精華町光台2-2
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(Received: December 3, 1999; Accepted for publication: February 28, 2000; Published on Web: May 1, 2000)

  TCGMSGおよびMPIメッセージパッセンジャーを用いた、一次元ポリマーのエネルギーバンド計算の並列処理について述べる。計算機として、IBM RS6000 4台によるワークステーションクラスターならびにPentium IIを使用したパーソナルコンピューター2台からなるPCクラスターを使用した。以前の報告で使用した二電子積分の並列化では、16並列とした場合に負荷分散がうまくいっていなかったが、新しいアルゴリズムにより改善できることを示した。CeleronをCPUとして使用したPCクラスターでの計算も試みたが、Pentium IIよりは並列度が上がらない結果が得られた。MPIを用いた場合にはTCGMSGに比べて、メモリー転送のオーバーヘッドが生じるため、やや計算時間が増加する。また実際の計算に要する実時間はネットワークの構造にかなり依存することが判明した。

キーワード: Parallel processing, Crystal orbital, Energy band, PC cluster


Abstract in English

Text in Japanese

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