酸化物触媒によるエタノールの脱水・脱水素反応機構の計算化学的検討

篠原祐治*, 中島 剛, 鈴木 哲, 三島彰司*1, 石川英明*2

* 信州大学大学院工学系研究科 〒380 長野県長野市若里 500
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*1信州大学地域共同センター 〒380 長野県長野市若里 500
*2超電導工学研究所 〒135 東京都江東区東雲 1-10-13

(Received: June 11, 1997; Accepted for publication: October 13, 1997 ; Published on Web : November 26, 1997)

SiO2、TiO2、ZnO、MnO、MgOおよびCdOの6種類の酸化物上でのエタノールの脱水・脱水素反応機構をDV-Xα法により検討した。表面エトキシドを経由する機構およびEuckenらが提唱する表面金属原子および酸素原子とエタノールとが相互作用する機構の遷移状態モデルの計算を行った。
その結果、表面エトキシドを経由する反応機構は、実際の実験結果に照らして、Euckenらが提唱する反応機構より合理的であることが判明した。また、塩基点による表面エトキシドからのβ水素の引抜きが脱水反応の律速段階であり、その難易が触媒の脱水・脱水素反応選択性を決める要因のひとつであると推定した。

Keywords: DV-Xαmethod, Ethanol, Dehydration, Dehydrogenation, Oxide catalyst, Reaction mechanism


Abstract in English

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